10億円の工具がなんと5万円 セブン&アイまたまた「ミス販売」

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   ビール30本が300円? セブン&アイの通販サイトで売られている飲料や食品などに、価格の誤表記とみられるケースが多数見つかり、2ちゃんねるなどで騒ぎになっている。同社は、注文取り消しのお詫びに2000円を払うことにしたが、その対応についても賛否両論が出ている。

   「イトーヨーカドー」の通販サイトと言えば、2009年10月17日にあった価格誤表記の騒ぎが記憶に新しい。それが12月7日に閉鎖され、翌日から「セブンネットショッピング」にリニューアルされた。ネット上では、騒ぎが影響したのではとの憶測も出たが、なんとスタートからまたまた「誤表記」騒ぎが持ち上がったのだ。

2ちゃんねるでは、大量注文したことの報告が相次ぐ

写真も誤表示だった…
写真も誤表示だった…

   「コカコーラプラスファイバー500」が24本で98円、「オリオンドラフト小瓶」が30本で300円…。

   前回騒ぎと同じような価格表記に、またかと驚きの声が上がった。それとともに、2ちゃんねるなどでは、大量注文したことの報告が相次いだ。

   セブン&アイは前回、注文通りに商品を発送し、ネット上では、段ボール箱が積まれ倉庫のようになった部屋の写真がいくつもアップされた。それだけに、今回も「2匹目のドジョウ」を狙ったわけだ。

   中には、オリオンビール小瓶30本入り200箱も注文したとする猛者も。「4tくらいか……?」「家が潰れるぞwwwwwww」と、ちょっとした騒ぎになった。転売のため、近所の酒屋と交渉したという書き込みまであった。

   工具なども同様に売られていたらしく、トルクゲージは、1箱がなんと「20000本入」で5万円ほどという、とんでもない価格だった。本来なら、1本が5万円相当なので、単純に計算すると、10億円もの商品価値であったということだ。

   通販サイトは、アクセスが殺到してつながりにくくなり、しばらくして「品切れ」などの表示が出た。そして、セブン&アイでは、12月9日になって、サイト上にお詫び文を載せた。

話題づくりの意図は否定

   お詫び文では、「原因は、商品登録時の人為的なミスによる、ケース売価の単品売価への誤表記や、商品名における商品入り数の入力違い等によるもの」と説明。注文は取り消しとし、そのお詫びとして注文客に2000円分の郵便為替を送るとしている。

   セブン&アイ・ホールディングスでは、取材に対し、「ドリンク類や加工食品が中心ですが、現在調査中で誤表記件数は把握していません。注文数などは公表していませんが、問い合わせはそんなに来ていません」と言う。なぜ再び同じようなミスをしたのかについては、「今後きちんと調べて、しかるべき対処をします」と述べるに留まった。話題づくりの意図については、「100%ありません」と否定した。

   ネット上では、セブン&アイの対応について、賛否両論に分かれている。

   2000円の支払いについて、2ちゃんでは、「大勝利じゃん」「フリースジャケット2枚買えるぜ」「乗ればよかった」と好意的に受け止める声も多かった。

   一方で、前回のように商品が送られてこない不満のほか、「なんで2000円も乞食に配るんだよ」「あーこういう甘い対応しちゃ駄目だって」「気つかって注文しなかった俺が馬鹿みたいじゃないか」といった疑問も相次いでいる。

   セブン&アイでは、弁護士や識者らに聞いた結果、注文者が明らかに誤表記と分かったり、ネット上にうわさが広まったりしている場合は、注文が取り消しできると判断したと説明する。また、2000円の支払いについては、「サイトにアクセスしにくくなり、金額表示でも混乱を招いたうえ、商品が届かないことに対して、お詫びに代えようと考えました」としている。

   経産省の情報経済課によると、民法などではネット通販への解釈が不明瞭で、主に同法に基づいた準則で誤表記の対応例を示している。販売元には、不法行為責任による損害賠償を求められることがあるが、誤表記について決まった賠償方法はなく、各企業の判断によるという。

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