雑誌賑わす「民主不況」 深刻「二番底」やってくるのか

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2010年前半の日本経済は再びマイナス成長?

   だが、このような「民主不況」という表現に反発する声もある。サンデー毎日は12月20日号で「『民主不況』という短絡とマスコミ報道」という記事を掲載。

「鳩山政権の経済運営には粗い点が散見されますが、無駄なコンクリート(公共事業)に浪費を重ねた自民党の政策から大きく切り替わる点を見逃すべきではありません。効果が出るまでは産みの苦しみというべきでしょう」

という第一生命経済研究所の永濱利廣主席エコノミストの発言を引用して、「マニフェストで公約した政策の効果が出ていないうちから『民主不況』と騒ぎ立てるのはあまりに短絡的というわけだ」と反論している。

   不思議なのは、このサンデー毎日にも榊原英資・早大教授のインタビュー記事が載っているのだが、その発言が週刊朝日とは正反対なことだ。

「今、日本が直面する円高や株安の問題は政権交代とは関係ありません。直近の円高はドバイ・ショックなど外的要因、株安は企業業績の低迷が主な原因です。民主党の政策を、ことさら問題視するのは正しい見方ではないのです」

   週刊朝日とサンデー毎日のどちらかの記者が不正確な記事を書いているのか、それとも榊原教授の発言がブレているのか。

   ただ、どちらの榊原教授も、日本経済が「二番底」の危機にある点を認めているのは一緒だ。エコノミストからは、「2010年前半の日本経済は再びマイナス成長に転じる」(日本総合研究所・枩村秀樹主任研究員)という予測も出ている。

   このまま民主党が中長期的な成長戦略を打ち出せず、経済対策への不安を払拭できなければ、「民主不況」という言葉が浸透するのも時間の問題かもしれない。

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