高級ブランドの日本撤退加速 「セカンドライン」で生き残り

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「イッセイミヤケ」「ガリアーノ」は手ごろな商品販売

   しかし、このまま倒れるのを黙ってみているわけにもいかない。高級ブランドでは生き残りをかけて、価格を下げた「セカンド ライン」の立ち上げが盛んだ。

   「イッセイミヤケ(ISSEY MIYAKE)」など5つのブランドを展開するイッセイミヤケ(東京都渋谷区)は新店舗「24 イッセイミヤケ」を09年9月に髙島屋4店にオープンしたのを皮切りに、全国の百貨店や商業施設に展開していく。1万円未満のTシャツや3万円台のコートなど既存ブランドよりも手ごろな価格の商品を売っている。

   フランスのラグジュアリーブランド「クリスチャン・ディオール」のデザイナーを務めるジョン・ガリアーノ氏自身のブランド「ジョン・ガリアーノ」にも、価格を抑えたライン「ガリアーノ」が登場し、東京・伊勢丹新宿店と表参道ヒルズに3月にオープンした。

   ファスト・ファッションと組んで、安い商品を売り出す高級ブランドも増えている。

   ドイツの高級ブランド「ジル・サンダー」の創業者、ジル・サンダー氏はカジュアル衣料「ユニクロ」とデザイン契約を結び、09年秋にユニクロの「プラスジェイ」シリーズを売り出している。メンズとレディースがあり、価格は1990円~1万4900円という破格の安さだ。

   英国ブランド「ジミーチュウ」もスウェーデン発のカジュアル衣料「H&M」から、コラボ商品を11月14日に全世界同時発売した。価格は1~2万円台が中心だ。

   国内の高級ブランドが新興国に出店する動きもある。

   04年までパリコレで活躍していた森英恵さんのプレタポルテ(既製服)ブランド「ハナエモリ」を販売する三井物産子会社ハナエモリ・アソシエイツ(東京都港区)は、中国と欧州で「ハナエモリ」を販売する考えがあるようだ。同社広報担当者は「時期や規模は未定だ」といっている。

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