「理研とNECとの間の問題」と文科省
蓮舫議員が
「そうなると、これまで(NECに対して)国費でお渡ししていた部分は、今後どうなっていくんでしょうか」
と詰め寄ると、文科省担当者は
「NECの撤退についてどうするか、例えばプロジェクト上の全体の損害等の問題等について議論をしている。『撤退を認めるかどうか』という点については、(文科省の)評価委員会でも『(富士通方式の)スカラー型単独で当初の目的を達成しうる』と判断があり、理研からもそのような変更案が上がってきたので、撤退を認めた。あとは損害賠償の問題と考えている」
と撤退の経緯を説明。蓮舫議員が
「損害賠償を起こされるんですね」
と念を押すと、文科省の担当者は
「はい、今、あの、そのように準備をして…今準備中でございます」
と、若干しどろもどろになりながらも、NECに対して損害賠償請求を行う方針を明言した。
産学協同のプロジェクトで、政府側が民間企業に対して損害賠償を求めるのは異例の事態だとも言えるが、担当セクションにあたる文科省研究振興局情報課では、
「(損害賠償請求は)理研とNECとの間の問題なので、こちらからお話しする筋のものではない。ただし、担当者同士で(賠償請求の時期や規模について)検討が進んでいることは承知している」
としており、実際の訴訟に発展するのは、もう少し先のことになりそうだ。
一方のNECのコーポレートコミュニケーション部では、
「現段階でコメントできることはない」
と話している。