「国民的なキャラを何とか続けていきたい」
ほかの国民的人気漫画は、作者が亡くなった後、どうしているのか。例えば、あの「サザエさん」だ。
長谷川町子美術館の担当者によると、原作の4コマ漫画における続編は一切ないという。
「先生は、最初から最後まで、弟子やスタッフが1人もいませんでした。ですから、続編は考えられないんです。アニメなども、原作をもとに脚本を書いてもらっていますよ」
「クレヨンしんちゃん」は、臼井さんの妻や娘2人などが漫画工房のアシスタントをしているとされる。とすると、「続編」がもし本当なら、家族らが漫画を手がけるのか。あるいは、別の新しい作者になるのか。
この点について、「月刊まんがタウン」の鈴木健介編集長は次のように説明する。
「『続編』の形になるかは、分かりません。それを含めて検討しており、作者を誰にするかなども決まっていません。今後、しんちゃんのキャラクターを使った漫画を掲載したいということです。それは、キャラクターが国民的人気を得ており、臼井先生が作ったこのキャラを何とか続けていきたいからです」
まんがタウンの編集部などには、読者から様々な反応が寄せられている。「続編」にネガティブな声もあるが、「続けて下さい」という応援の方が多いという。
「(臼井さんの)ご家族と相談しながら、読者の皆さまに納得していただけるような形を検討しています」