不況でも好調な「チケット取次業界」
コンビニがチケット販売に力を入れる背景には、不況にもかかわらず、チケット市場が拡大している点があげられる。チケット販売のルートには興行主が直接販売するもの、取次が興行主から請け負って販売するものなど複数ある。コンサートや映画、スポーツ観戦とさまざまなチケットが発売されるなか、取次の扱いが増えている。
日経MJ流通新聞が09年11月18日に発表した「第27回サービス業総合調査」によると、チケット取次の08年度売上高は9.8%増と、消費が冷え込む中でも音楽やスポーツのチケット販売は好調だった。各社のチケット販売部門売上高は業界最大手のぴあが1116億700万円(前年比4.1%増)、ローソンエンターメディアは729億9300万円(同比21.2%増)、エンタテインメントプラスが452億5500万円(同比12.6%増)といずれも増加している。
なかでも伸びているのはPCサイトやモバイルサイトによるネット販売で、ローソンエンターメディアではネット販売の比率が約3割に達したほか、ネット販売の先駆けであるエンタテインメントプラスも前年比2ケタ増と健闘している。