鳩山由紀夫首相の偽装献金問題が日々クローズアップされる中、「政権短命説」を唱えるメディアが相次いでいる。いずれも「民主党の小沢一郎幹事長が、近く鳩山氏を『切る』」との見方で、専門家からは「(収支報告書に虚偽記載をしたと認めている)元公設秘書の起訴後の対応がヤマ」との声もでている。
発足からわずか2か月の鳩山政権だが、早速、メディアの中には政権維持を危ぶむ論調が出現している。例えば今週発売の週刊誌を見ただけでも、「週刊現代」12月12日号は「小沢一郎 鳩山を切る!」という記事を、「サンデー毎日」12月13日号は「小沢周辺から漏れてきた『鳩山首相年明け辞任表明』」という記事をそれぞれ掲載している。
鳩山首相と小沢幹事長との確執で政権崩壊?
鳩山政権は、(1)偽装献金問題(2)米軍普天間基地の移転問題(3)デフレ対策という3つの大きな問題を抱えており、いわば「三重苦」とも言える状況だが、両記事が共通して指摘しているのが、11月24日夜に東京・銀座の日本料理店「吉兆」で行われた会食の様子だ。各紙に掲載される「首相動静」によると、鳩山首相以外の参加者は稲盛和夫・京セラ名誉会長、菅直人副総理、岡田克也外相、前原誠司国交相、民主党の小沢一郎幹事長、山岡賢次国対委員長、輿石東参院議員会長、高嶋良充参院幹事長。政府・与党のキーパーソンが一同に会した形で、鳩山首相と小沢幹事長が同じ場所で会食するのは珍しい。
週刊現代では「その席では、かなり微妙な空気が流れた」と指摘する一方、サンデー毎日では「この会食の翌日から衝撃的な情報が永田町を駆け巡った」として、小沢氏周辺から「まもなく鳩山氏が辞任する」という情報が流れたとしている。
また、月刊誌「選択」09年12月号でも、
「鳩山政権『崩壊』の序曲始まる 『支持率低下』なら小沢は見限る」
との記事を掲載。鳩山首相と小沢幹事長との確執が政権崩壊につながるとの見方だ。