若い女性にホルモン(モツ)焼きが大人気だ。客の半分以上が20代、30代の女性客、という店もある。ホルモン焼店に出入りする女性を「ホルモンヌ」とよぶらしいが、この「ホルモンヌ」、ビールなど酒をあまり飲まず、ウーロン茶を片手に、ホルモン焼きをお腹いっぱい食べて帰ることが多いのだという。
ホルモン焼店といえば男性が中心で、七輪で煙りもうもう、油べっとり、という印象がある。しかし、都内の繁華街にあるホルモン焼店をのぞくと、無煙で、おしゃれな皿に盛りつけられたホルモンを提供していた。女性がおしゃれをして1人で行けるのだ。
「コラーゲンたっぷり」とアピールし
女性がホルモンを食べるようになったのは、ここ数年続いているコラーゲンブームのせいらしい。「コラーゲンは美容に役立ち、若返り効果もある」などと、注目されるようになった。コラーゲンがホルモンにも多く含まれることが口コミで広まった。また、かつての「もつ鍋ブーム」以降、ホルモンは身近な食材でヘルシーだという認識が広まり、ホルモン焼店にも抵抗感が無くなっていたためともいわれている。
東京恵比寿にある「ホルモンキング」は09年4月にオープン。20代、30代を中心とした女性客が6割を占め賑わっている。ホルモン好きの女性が増えていることに着眼し、おしゃれをして気軽に入れる店作りを実践した。一品の量を少なくすることで価格を下げ、様々なホルモンの味を楽しめるように工夫。メニューには「コラーゲンたっぷり」とアピール、女性客を意識している。
「1人でこられる女性の方も増えていますよ。従来のホルモン店よりもおしゃれな感じで楽しめて、低料金で満足できることが受けているのではないでしょうか」
と同店では話している。