金利減免は「絶対にない」
また返済金額の見直しでは、元利均等返済の場合、当初は金利分の返済のウエートが高い仕組みが弊害になる。たとえば毎月10万円を返済している人は、月8万円の金利分、2万円の元金分を返している。これを月々5万円に変更するとなると、返済額が金利分にも満たないうえ、不足した金利分が元金に上乗せされるので、借金が雪だるま式に膨らんでいくことになる。
ボーナス払いをやめて月々の返済だけにする場合も、ボーナス払いのウエートの高い人ほど月々の返済額が高くなるので、かえって支払い負担が増す。金利の低い変動金利型に条件変更する場合は、足元の金利は低いが今後金利が上昇していくと返済負担が増える可能性があるといったデメリットがある。
さらに、銀行が「金利減免」に応じることは「絶対にない」(メガバンクの関係者)。銀行が金利をおまけするということは、その分損するということだし、「そもそも金利を減免したら、まじめに返済している人が怒ります。それこそみんな減免してくれって言い出しますよ」と話す。
銀行は、「見直しは事態の先送りであって、将来のトラブルを招くだけ」(地銀幹部)と尻込みする。