旅行の楽しみ方に変化出てきた
一方、鉄道マニアの増加だけが人気の要因ではないと指摘する声もある。「列車」をテーマにしたツアー参加者が前年比30%増だった近畿日本ツーリストでは、列車を貸し切り、熊本県~鹿児島県にまたがる肥薩線を2泊3日でゆっくりと回る「ブルートレイン貸切列車 紅葉めぐりツアー」(09年11月27日実施)などを企画、予約が殺到しているという。
「人気の背景には、消費者の旅行の楽しみ方に変化が出てきたことがあると思います。最短時間で目的地に行き、忙しく観光名所をいくつも回るという従来型のツアーではなく、道中も目的と捉え、その間をのんびり、ゆっくりと過ごしたいと考える人が団塊世代を中心に増えきたと実感しています」(同社広報担当者)
同社では、今後も「ゆったり」をキーワードに、「鉄旅」関連のツアーを増やしていく方針だ。