夫が「妻の家に入る」時代? 「妻親」の金銭援助が増加

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   若い夫婦の間で、妻の親から金銭の援助を受けるケースが増えている。この10年間で妻の親との距離がぐっと縮まったことが背景にあるようだ。妻の実家の近くに住んでいる夫婦も多く、結婚したら妻は夫の家に入るというのは昔の話のようだ。

   家計経済研究所は25~35歳の妻、576人に親の経済的援助に関する調査を2008年10月に行い、09年10月21日に発表した。同じ調査を実施した1998年の結果を比較したところ、10年間で大きく変わったことがあった。

結婚後も妻は実親と近い関係にある

   夫の親から援助を受けている世帯は1998年の14.4%から、2008年は9.2%に減少した。一方、妻の親から援助を受けている世帯は1998年の6.1%から2008年の10.4%に増えている。家計経済研究所は、この10年で若夫婦と妻の親との関係が変化したと指摘する。

「若い夫婦の間では、結婚したら妻は夫の家に入るというイメージがもはや崩れています。結婚後も妻は今まで通り実の親と近い関係にあり、夫の親との関係と同じ、もしくはそれ以上になっているようです」

と調査担当者は話している。

   また調査では、もらったお金の使い道が相手によって異なることがわかった。夫の親のお金は「住宅ローン」「家賃」「生活費」に使い、妻の親のお金は「子どものための費用」が多く占めた。妻の親との結びつきを強めているのは「子どもの存在」が大きいようだ。

   妻の実家の近くに住む若夫婦も増えている。

   長谷工アーベストが20歳代後半~30歳代の夫婦に、マンション選びで重視するポイントを聞いたところ、「妻の親世帯に近い」が37.5%で3位にランクインし、「夫の親世帯に近い」(33.5%)を上回った。1位は「以前に済んでいた住所に近い」、2位は「夫の勤務地に近い」となった。

   調査では8割の妻が実家の近くを希望し、その理由は「子育てや生活面の援助が気軽に頼めるから」だった。また、夫の6割が「妻の親世帯の近くに住みたい」と答えていて、夫の意識も変わってきているようだ。調査は07年8月に行い、512件の回答を得た。

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