サッカーW杯が2010年6月に開催される南アフリカで、日本との親善試合を観戦したサポーターが強盗に遭ったと分かり、話題になっている。観光客としての常識がなかったとの指摘もあるが、南アは、世界で最も治安が悪い国の一つだ。本番は、大丈夫なのか。
日本サッカー協会の広報部が2009年11月19日、取材に対し、明らかにしたところでは、14日の南ア戦を観戦した日本人サポーターが、親善試合の開催地とは違うヨハネスブルグを翌日訪れ、強盗に襲われた。
「首絞め強盗」と呼ばれる手口でデジカメや現金を
広報部によると、このサポーターは、現地の男に「観光名所に連れていってあげる」と話しかけられ、そのままついていった。ところが、仲間とみられる別の男に羽交い締めにされ、デジカメや現金を盗まれたというのだ。
スポーツニッポンが18日に協会関係者の話として報じると、ネット上ですぐ話題に。2ちゃんねるのまとめブログ最大手「痛いニュース」にも取り上げられた。書き込みには、男についていったことに対する疑問のほか、やはり怖いという声も寄せられている。
この手の犯罪は、南アで多発しているのか。
外務省の海外邦人安全課によると、これは「首絞め強盗」と呼ばれる手口だという。同省の海外安全ホームページでは、ヨハネスブルグなどで日本人の旅行者がこの手口で襲われる事件が頻発しているとして、「十分注意してください」と呼びかけている。
よく発生するのは、中央駅や長距離バスターミナルの付近。複数で襲い、突然背後から首を絞めて所持品を奪うのだという。白昼、人通りが多い所でも発生している。外務省では、バスなどの利用もなるべく避け、利用するときでも、ホテルなどの出迎えを頼むよう勧めている。