「少年のような、ほがらかな方です」
角川さんは過去の作家の作品を掘り起こして映画化するという異例の手法でブームを仕掛け、一躍脚光を浴びた。俳句をたしなみ、受賞経験もある。1993年にコカインを密輸しようとして麻薬取締法違反などで逮捕されたこともある。愛弟子で作家の石丸元章さんと対談した「生涯不良」(マガジン・マガジン、09年11月10日発売)では、映画への想いからドラッグ体験まで赤裸々に語っている。
また最近では12年ぶりに監督に挑戦した映画「笑う警官」も話題になっている。警察の「闇」を描いた作品で、「逮捕された経験を生かしている」という自信作だ。
11月14日の公開初日に舞台挨拶を行った女優の松雪泰子さんは緊張感あふれる現場だったと振り返り、角川監督の第一印象を「恐怖です」といっている。その一方で監督について、
「少年のような、ほがらかな方です」
と語る一幕もあり、ギャップに魅力を感じる女性は意外と多いのかもしれない。