東京証券取引所第1部に上場する企業の2010年3月期決算の最終利益(合算ベース)が、09年3月期の赤字から黒字に転換することが、日興コーディアル証券の調べでわかった。
調査対象は11月13日までに09年9月中間決算の発表を終えた企業のうち、通期予想を公表している1283社。1部上場企業の95%にあたる。これを集計したところ、合算で6兆3813億円の黒字になった。
ゴム製品やパルプ・紙、化学、精密機器などの8業種で黒字転換を予想しているほか、自動車などの輸送用機器や電気機器は赤字幅が圧縮される見込み。エコカー減税やエコポイント制度による政策効果が表れた。
09年3月期決算はリーマン・ショック後の金融危機の影響で有価証券の価格下落や不良債権が膨らむなどで2兆2000億円近い赤字で、8兆5000億円超の改善となった。