いつでも手軽に食べられるチューブタイプのヨーグルトが2010年3月、日本にお目見えする。フランスの乳製品メーカーと明治乳業が業務提携を結び、製品化したものだ。記者会見で明治乳業の浅野茂太郎社長は「ヨーグルトに、Joy&Fun(喜びと楽しさ)を取り入れた、まったく新しい提案だ」と説明した。
スプーンなしでチューチューと食べるスティックタイプのヨーグルト「グルト!」は、世界で70を超える国と地域で事業を展開する世界第2位のフランス乳製品メーカー、ヨープレイ(Yoplait)グループと明治乳業が業務提携を結び、生まれた。日本市場で共通ブランド「meiji Yoplait」を展開、その第1弾商品のひとつだ。ヨープレイは「おいしさと楽しさ」をコンセプトにしている。
「おいしさ」「たのしさ」を訴える商品
2009年11月18日、明治乳業はヨープレイ社との業務提携を発表。これまで明治乳業が扱ってきたヨーグルトの「伝統」や「正統」を追求した「明治ブルガリアヨーグルト」と、健康のための機能性食品としての「明治プロビオヨーグルトLG21」ブランドに対し、ヨープレイ社との新ブランドでは「おいしさ」「たのしさ」を訴え、「第3の柱」に育てていく考えだ。
同日開かれた記者会見で、明治乳業の浅野社長は「食のおいしさや安心、健康に加えて、『楽しさ』に着目。このカテゴリーを提案し充実することで、ヨーグルトの新しい価値をつくる」と話した。
チューブタイプの「グルト!」には、ストロベリーとピーチの味があり、6本入り。明治乳業は「子どもに食べてもらいたい」というが、そのまま食べられる手軽さから、ビジネスパーソンの残業時や学生の部活帰りや塾に行く前や、主婦が家事の合い間に食べる、といったことも考えられそうだ。外出先へも持ち歩けるように2本入りも用意する。
新ブランドの販売目標は70億円
提携先のヨープレイ社は、チューブタイプやキッズタイプ、フルーツヨーグルトのジャンルで世界トップクラスのシェアをもつ。なかでも、チューブタイプは米国や英国、オーストラリアで、子どもを中心に大人気だ。
ヨープレイ社のルシアン・ファCEOは、「日本のヨーグルト市場を知り尽くしている明治乳業と、世界第2位のヨープレイが組むことで、いろいろな革新性のあるアイデアを日本で展開できる」と語った。
今回の「meiji Yoplait」ブランドから、他にもカップタイプの「ぞっこんヨーグルト」を発売するが、これは3種類ありすべてフルーツヨーグルトになっている。「グルト!」と「ぞっこんヨーグルト」合計の2010年度販売目標は70億円。