日航支援へ主力4行つなぎ融資 政府頼みは相変わらず

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みずほCBは日航とも距離を置く姿勢を強める

   年金問題が解決したとしても、日航の収益が上向くかは不透明。航空会社に高額の着陸料を負担させ、それを原資に不要な地方空港を乱造する空港整備特別会計(空港特会)にメスを入れないと、日航の本格回復は見込めないとの不安が根強い。メガバンク幹部は「米国向けの内需対策で不要なジャンボ機をいくつも日航に買わせ、高い燃料費にあえぐ体質を作った政治責任も問われるべきだ」との声も漏れる。前原誠司・国土交通相は空港特会を見直す方針を掲げているが、具体化はまだだ。

   メガバンクの足並みもそろっているとは言えない。本来は日本興業銀行時代以来の主力行である、みずほCBがリードする局面だが、金融派生商品の評価損などで業績が振るわず、日航とも距離を置く姿勢を強めている。そのあおりを受けて政投銀頼みとなっているが、「政投銀に再建のシナリオを書く能力は期待薄」(大手行幹部)というのが衆目の一致するところ。三井住友は「金融支援の前に減資で株主責任を問うべきだ」(幹部)と主張するが、株主でもあるみずほCBなどとの溝は深い。結局、政府主導の様相が強まり、「お上頼みの先送り体質は変わらないのでは」(財務省幹部)と、早くも再建を危ぶむ声も出ている。

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