脳科学おばあちゃん説く 「超英才教育」に賛否両論

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科学的な裏付けがないのでは、という疑問も

   また、「エチカの鏡」の番組中、久保田カヨ子さんは、芸能人らの子育て相談に乗り、厳しいアドバイスを連発した。

   タレントの羽野晶紀さん(41)が、ホウレン草などの野菜を食べない5歳の長男の悩みを打ち明けると、「そう見くびったらあかん、子どもを!」と一喝した。子どもを料理作りに参加させれば野菜に興味を持ち、その達成感から感謝して食べるようになるというのだ。「これは嫌いだけど、食べないといけないから食べようっていうのは脳でしょう」とカヨ子さん。嫌いなものを食べるときには動機や理由を考えるため、前頭連合野のトレーニングになるというのだ。

   半年間の番組放送中に、カヨ子さんは、0歳児の脳は急成長しており、歩き始めるまでに賢い脳になるか決まるなどと持論を繰り返した。1日に5回以上「いない、いない、ばあ」をして視線を集中させ、脳に刺激を与えるなどの7か条の育児法を唱え、トレーニングの大切さを説いている。

   こうした脳トレ術について、ネット上では、説得力があるかどうか賛否両論だ。ブログなどでは、モデルケースとして必ずしも間違っていないという意見のほか、経験則に過ぎず科学的な裏付けがないのでは、と疑問も出ている。

   カヨ子さんの持論について、ある脳科学者は、「生まれてから数年間は、人もサルも脳が発達するのですごく大事」とある程度理解を示す。しかし、ペットボトルのトレーニングなどには、「昔からある、ガラガラのおもちゃと同じでしょう。当たり前に言われていることを示しただけではないか」とみる。

   別の脳科学者は、「ご主張に近い研究を知らないし、ないと思います。サルでしか分かっていないことを、人間の知能にまで当てはめるのもどうか。想像の域を出ないので、効果があると言うのは危ないし、いい影響を与えないでしょう」と疑問を示す。ただ、「おばあちゃんが脳科学の話を聞いて知恵を出したというのなら、面白いと思います。科学的根拠は必ずしも明らかではないなどと、言い方を工夫してほしいですね」と話している。

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