40歳代の男性が若い女性にモテるらしい。「年の差恋愛」はいまに始まったことではないが、最近、その傾向が強まっている。20歳代女性の4割が「年上」の恋人を希望し、5人に1人が10歳以上、年上でもいいという。
一回り以上も年が離れている40歳代の男性も「恋愛対象」になる。恋愛に消極的な「草食男子」が目立つ同年代よりも、40男は包容力があって、男としての魅力があるのだとか。
20歳代女性の半数が「年上」と恋愛経験あり
アイシェアが20~40歳代の男女543人に行った「年の差恋愛」に関する調査によると、全体では「年上・同級生・年下かは気にしない」という人が33.5%でもっとも多かったが、年齢、性別によってだいぶ違う。
「恋人にするなら年上と年下とどちらがいいですか?」という質問に対し、20歳代女性でダントツだったのは「年上」で40%。20歳代男性は「気にしない」が27.4%で、30歳代では男女ともに「気にしない」が多く占めた。一方、40歳代男性でもっとも多いのは、「年下」で36.2%。40歳代女性は「気にしない」となった。
20歳代女性は「年上男」を、40歳代男性は「年下女」を求めているという傾向が際立っている。ところで、何歳差まで恋愛対象になるのか。「1歳差」「5歳差まで」「9歳差まで」「10歳以上」「何歳差でもいい」の5つの選択肢で聞いたところ、年上を希望した20歳代女性は「9歳上まで」が38.2%でもっとも多く、「何歳上でもいい」が26.5%、「10歳以上」が20%と続いた。年下を希望した40歳代男性は「何歳下でもいい」が47.4%と多かった。また、実際に付き合ったことのある相手の年齢は、20歳代女性は「年上」が48.4%、40歳代男性は「年下」が60.4%で、他の年齢に比べて目立っている。調査はインターネットで2009年10月16~21日に実施した。
「Yahoo!知恵袋」には、年の差恋愛について2888件の質問が書き込まれている。
「今気になる人がいるのですが、私より12歳も年上です」という24歳の女性や、「年の差恋愛をしてます。私24歳、彼は42歳の18歳差です」とあり、多くのケースで男性の方が年上だ。
恋愛カウンセラーの久野浩司さんは、
「女性は20歳代半ばから結婚を意識し始め、恋愛に対しても現実的になります。出産や子育てを考えると、一生涯、同じペースで働き続けることを望んでいる女性は少ないと思います。収入面で安定した人を求めるようになり、その点で10歳近く年上の男性が候補に上がるようです」
といっている。
40男に「オスとしてのオーラ」を求めている
年上男と付き合う若い女性が増えている理由について、
「30歳代後半から40歳代の男性はバブル期の少し後を経験していて、リストラされたこともなく、独身でもバツイチでも自分に自信があって、ガツガツしている人が多いのが特徴です。その点が20歳代の男性と異なります」
と指摘する。もっとも、モテる40男は見た目が若々しい人で、これまで女性と付き合った経験が乏しい男性ではないようだ。
年上の男性は人生経験が同年代に比べて豊富で、包容力があり、最近は20歳代の女性が40歳代の男性を好む傾向が目立っているという。「いま20代女性はなぜ40代男性に惹かれるのか」(大屋洋子著、講談社)によると、両者には共通点があるのだという。
20歳代女性と40歳代男性は、自分の今後の人生について考え、決断しなければならない時期(壁期)を迎える。女性は20歳代後半で結婚や出産を意識し、男性は40歳代で仕事における重要なターニングポイントに差し掛かるからだ。中身は違っていても、ストレスを感じる度合いが他の年代に比べて強い。電通総研が07~08年に1万人を対象に行った「ウェルネス1万人調査」を引き、
「20代女性にとって40代男性は、自分の抱えるストレスを共有してくれるうえに、愚痴はいわずに自分の悩みを聞いてくれるちょうどいい相手になると考えられます」
と著者は分析している。
また、20歳代は恋愛に消極的な「草食男子」が目立つのに対し、40歳代は「肉食おやじ」が多い。この本によると20歳代女性にとってセックスは「非常に重要なファクター」となっていて、40男に「オスとしてのオーラ」を求めている、とみている。