「ツイッター議員にメッセージを送ってみることをすすめたい」
「最初は慣れなかったが、使っているうちにだんだん面白くなった。『今日、駅立ちしていましたね』と知らない人からコメントが入ったり、いろんなことに対する意見をもらえたりするのがいい」
とツイッターのもつ「双方向性」に魅力を感じている。これまでも有権者からメールなどで意見をもらうことはあったが、「ツイッターの場合は、140字という制約があるのがかえっていい」という。文字数制限があるおかげで、その意見の要点や良し悪しを即座に判断できるためだ。
だが、失敗もあった。10月下旬に、他人が浅尾議員のアカウントを使ってツイッターに投稿するという「なりすまし投稿」が起きたのだ。調べてみると、浅尾議員のパスワードを管理していたスタッフの知人が無断で投稿していたことが判明。浅尾議員は経緯をツイッター上で発表したうえで謝罪した。
「知り合いから夜中に電話があって『大変なことになっていますよ』と教えてもらったが、(問題の発言は)自分のiPhoneから投稿されているわけではないので、最初は何が起きているのか分からなかった。アカウントのパスワードをほかの人がもっていることに問題があったので、それ以後は自分だけが投稿するようにした」
そう語る浅尾議員は騒動の直後に、「今回学んだことを以後の教訓とした上で、コミュニケーションツールとしてのTwitterに参加していきたいと思います」とやはりツイッター上で表明し、ツイッターを活用し続けている。
インターネットを使った選挙運動の解禁が現実性を帯びるなかで、今後も「ツイッター議員」は増えていくことが予想されるが、ネットユーザーはどのようにつきあったらいいのだろうか。ツイッターが政治やビジネスに与える影響について考察した新書『Twitter社会論』を11月上旬に出版したジャーナリストの津田大介さんは
「ツイッターは投稿している人の人間性が見えやすいメディアで、人間性を出している人ほど人気が集まったりするが、人間性が100%出ているわけではない。ツイッター上の人間性に好意をもったとしても、自分の政治信条と合わない人だったりする可能性もある。そういう危険性を心のどこかに置きながら、政治家のつぶやきをフォローしていくといいのではないか。ただ、ツイッターによって政治家と直接つながる『回路』ができたわけだから、積極的に『ツイッター議員』にメッセージを送ってみることをすすめたい」
と話している。