うまく活用すれば大きな武器となる
政治家の活動や主張をネット上で有権者に伝えるツールとしては、ブログやメールマガジンもある。だが、いままさに行っている活動や感じたことをリアルタイムに発信できるという意味で、ツイッターにはかなわない。藤末議員の場合は約6500人(11月13日現在)のフォロワー(その人の投稿を追いかけている人)がいるので、それらに向けて情報を発信して、その反応を受けとることができる。さまざまな人々との濃密なコミュニケーションを生業とする政治家にとって、ツイッターはうまく活用すれば大きな武器となる可能性を秘めているのだ。
しかし鳩山首相が「インターネットには光と影がある」と言ったように、ツイッターにもデメリットはある。一つは、リアルタイムでどんどん発信していくので、内容のチェックがおろそかになりがちなことだ。
「短時間でパンパン書くので、きちんと中身を吟味できないのがきつい。僕なんて、誤字脱字だらけですよ。書いたあとで『まずい!』と思って消すこともある」
つい最近も、11月4日に首相官邸ブログがオープンしたとき、藤末議員はブログではなくツイッターのことだと勘違いして「偽物です」と投稿してしまった。その後、間違いに気づき、ツイッター上で訂正するとともに「チェックが甘くてすみません」と謝った。
「電車の中で慌てて書いているから、そういうことも起きてしまう。でも、みんな許してくれるから、ありがたいですけどね」
ツイッター議員としては浅尾慶一郎衆院議員も有名で、約5800人のフォロワーを集めており(11月13日現在)、その人数は日々増えている。8月の総選挙直前に民主党を離党し、渡辺喜美衆院議員らと「みんなの党」を結成したが、離党会見や新党結成会見の告知をツイッター上で行うなど積極的に活用。アイフォーン(iPhone)を使って、自分が感じたことを率直に投稿するように心がけている。