体育会の学生は辞めないので評価が高い
前出の担当者は、
「企業に体力がある時には個性を重んじていろんなタイプの人材を採りますが、いまは新卒でもすぐ活躍できる人を厳選して採用しています。部活動を通して企業経営を擬似体験している体育会学生の人気があるのはこんな理由もあります」
とみている。
また、体育会の学生は重要なポジションに就くことが多いそうだ。理由は「辞めないから」。離職率が非常に低いことに対しても企業の好感度が高い。ただ、体育会自体に入る学生の数は減っている。このため、全国の大学生のうち8%と少なく、半ば「希少価値」なのだ。
一方、新卒の就職支援サイト「リクナビ」を運営しているリクルートの広報担当者は、
「企業の採用活動に影響が出てきた1年半前までは採用担当者から、体育会学生はいいよね、という声が上がっていました。でも最近は大学名をはじめとする『ラベル』よりも、いろんな角度から人材を見る傾向にあり、そのため面接の回数が増えています。敢えてスペックで言うなら、体育会よりも理系学生のニーズが高いと思います」
と話している。