茂木健一郎「多忙で申告漏れ」 なぜ税理士つけなかったのか

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NHKには、「もう応援できない」意見が

   確定申告するための領収書についても、茂木健一郎氏は、本とタクシー以外はほとんど残していなかった。本当に申告するつもりがあったのか、疑われてもおかしくないことだ。

   これに対し、ソニーの広報センターでは、「経費として認められる部分を税金から除外してもらおうと思わず、免税でなくていいと考えていたからです」と説明する。茂木氏自身も、マスコミの取材に、節税には興味がなかったと述べている。

   東京国税局からは2009年8月に申告漏れの指摘を受け、茂木氏は11月までに、無申告分の納税をした。ソニーでは、申告しようと思えばできたことについては否定し、指摘から3か月以内に納税した理由を、「仕事を断ったりして書類作成に最優先で取り組み、こちらからも記録を渡すようにした」と説明している。

   茂木氏らのこうした弁明に対し、税理士関係者は、厳しい見方だ。

   関西地区のある税理士は、取材に対し、こう話す。

「3年間で4億円というのはとてつもない額で、忙しいからほったらかしにしたというのは言い訳にはならないですよ。しかも、税務署とやり取りし、国税まで乗り込んでおり、悪質ということでしょう。税理士に頼む手立てはあったと思いますね。頭脳とはバランスが悪く、彼の思考はどうかしているのでは」

   一方、関東地区の税理士紹介業者は、「知り合いの税理士がいない、ひまがないという相談は、最近よく受けます。有名人についても、意外にラフな人が多いと聞きますよ」と明かす。ただ、4億円を稼ぎながら3年間も無申告のままだったことについては、「なかなかないですね」と疑問を呈している。

   茂木氏については、ソニーは期日を守るよう指導するものの、処分は特にないという。NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」への出演も、これまで通り行う。ただ、NHK広報部によると、「もう応援できない」という否定的な反応を含め、11月10日だけで約100件も意見が寄せられたという。

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