市橋容疑者東京への「怒号移送」 マスコミ「狂騒曲」の一部始終

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「無法そのもの、ここは法治国家なのかと疑う」

   東京駅には、ほぼ定刻の23時45分に到着。ここでも大混乱が起きた。車両からは、通常の乗客と報道陣が降ろされたのだが、乗客はそのまま野次馬になり、ホームの混雑は加速した。一旦ドアが閉じてホーム側のブラインドが降ろされ、市橋容疑者は11号車から先頭の16号車に移動。新幹線が到着してから市橋容疑者が下車するまでに、実に13分もかかった。

   市橋容疑者がジャンパーに覆われた姿でホームに降りてくると、容疑者はたちまち「もみくちゃ状態」に。日本テレビが生中継していたほか、複数のレポーターが声を裏返らせながら混乱ぶりをレポートしていた。興奮のあまり、レポートもままならない状態だった。

   市橋容疑者は5分ほどで車にたどり着いたが、その間、数回にわたって将棋倒し状態になり、「キャーッ!」という悲鳴もあがった。

   車に乗り込む時、市橋容疑者のジャンパーが取れて顔が見え、報道陣のフラッシュが激しくたかれ、ここでも10分程度足止めされた。

   この2時間ほどを見ると、市橋容疑者の写真を取ることができた以外は、「混乱した」だけで、新しく判明した事実は皆無だとも言える。

   今回の「狂騒曲」をめぐっては、一部の市民メディアなどから、早速「(過熱報道を指す)メディアスクラム」だとの声もあがっている。

「この光景を見て異常と感じたのは私だけだろうか。容疑者段階における男性を取り囲み、怒号を浴びせる、新幹線の改札もお構いなしに突破する。まさに無法そのもの、ここは法治国家なのかと疑う」(2009年11月11日、JANJAN)

   市橋容疑者が捜査本部がある千葉県警行徳署にたどり着いたのは、東京駅での混乱から約30分後の0時45分頃。翌11月11日午前から、本格的な取り調べが進んでいる。

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