内閣府が2009年11月10日に発表した10月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景気の実感を示す現状判断DIは40.9で、前月と比べて2.2ポイント悪化した。内閣府は景気判断を「景気は下げ止まってきたものの、このところ弱い動きもみられる」とし、08年12月以来10か月ぶりに下方修正した。
9月のシルバーウイークの需要増の反動で旅行関連が低迷。また、新型インフルエンザへの懸念や消費者の節約志向の強まりを反映して、家計動向関連DIを中心に判断を押し下げた。企業動向関連DIは受注や出荷が持ち直しつつあるが、商品の低価格競争が激しくなってきたことを反映して低下した。雇用関連DIは一部で求人の動きがみられ上昇した。
2~3か月先の景気を示す先行き判断DIも42.8と、同1.7ポイント悪化した。公共工事の減少や冬のボーナスが減額される見通しから、さらに消費の冷え込みが強まることが心配されている。