日ごとに寒さが増し、防寒用の「機能性下着」が売れている。イオンの「ヒートファクト」はメンズが2008年の4倍、レディースが7倍売れていて、08年の4倍にあたる1000万枚を販売する計画だ。イトーヨーカドーの「パワーウォーム」も出だしが順調で、08年の2.5倍にあたる250万枚の販売を見込んでいる。西友「エコヒート」も出だしの売上げが08年の2倍を達成した。
共通しているのは700円台から1000円前後という価格だ。これは機能性下着で定評のあるユニクロ「ヒートテック」を2割ほど下回る。衣料品が伸び悩むなか、各社とも安さで勝負をかけているようだ。
「ヒートテック」よりも2割安い
イオンのプライベートブランド「ヒートファクト」は、発売を開始した2009年9月8日から10月25日までに、メンズが数量ベースで前年同期比4.8倍、レディースが7.6倍を売り上げた。
「出だしは好調です。これから寒さが本格的になるので、売れ行きがさらに伸びることを期待しています。2010年1、2月までに前年の4倍にあたる1000万枚を販売する計画です」
広報担当者はこう話す。
09年モデルのこだわりは「暖かさ」だ。極細アクリル糸を使うことにより体温で温まった空気を蓄え、保温性を高めた。レディースは極細アクリル糸の組成混率を08年モデルと比較して17%高くし、メンズ向けは温まった空気を蓄えやすいワッフル編みの商品を新たに展開している。
価格にもこだわり、機能性下着で人気のユニクロ「ヒートテック」よりも2割程度安く設定。レディースのタートルネックは「ヒートテック」が1500円なのに対し、「ヒートファクト」は980円。メンズの半袖は「ヒートテック」が1000円で、「ヒートファクト」は780円。長袖は「ヒートテック」が1500円、「ヒートファクト」は1280円だ。
安いだけでなく、色柄を豊富に揃えた。白や黒といったベーシックカラーに加えて、赤、黄、紫、緑、紺など8色とボーダー柄を展開する。