法人税収入半減5兆円 70年代以来の低水準

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   2009年度の法人税収が「赤字」に落ち込んでいる。財務省が2009年11月2日に発表した「9月末の租税及び印紙税収入、収入調」によると、09年上期(4‐9月期)の税収(一般会計)は約10兆円。このうち法人税収はマイナス1兆3000億円と、赤字(還付超過)だった。09年4月には約10兆円の予算を見積もっていたが、「(予算の達成は)現実的には無理」(財務省)としている。

   法人税収が赤字に陥ったのは、金融危機の影響で企業の業績が悪化して09年3月期決算が予想以上に落ち込み、企業が余分に納めていた税金を払い戻す、「還付金」が増えたため。9月単月でも、259億円の還付超過だ。

上期に還付金が税収を上回ったことはなかった

   法人税のピークは1989年度の19兆円。ここ数年では2006年度、07年度に約15兆円あった。ところが、リーマン・ショック後の世界的な景気悪化の影響で08年度は10兆円に減った。さらに、09年度はほぼ半減の5兆円にとどまる可能性が出てきた。当初は前年実績を上回る10兆5440億円の予算を立てていたが、この達成は到底困難。しかも、5兆円という水準は1970年代以来の低水準だ。

   企業の業績悪化は深刻だ。財務省は「予想以上に景気悪化の影響が出ている」とし、これまで上期に還付超過の事態になったことは例がない。ただ、「下期は還付金の戻しの幅が縮小してくるので、超過(赤字)はなくなる」とみている。

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