女性の結婚詐欺師は「街頭売春婦」と同じ
紀藤正樹弁護士によれば、従来型の結婚詐欺師はターゲットに直接会うことによって結婚をエサに詐欺に至った。女性の場合、面識のない男性に近寄るのは身の危険が伴うため、結婚詐欺をするのは風俗店に勤務する女性が多かった。これがインターネットの普及により、出会い系サイトなどで自分の素性を隠し、「安全」にターゲットを絞ることが可能になり、女性の結婚詐欺師が急増した。紀藤弁護士は女性の詐欺師について、構造的には「街頭売春婦」と一緒だ、と説明する。自分の体を使い大金を巻き上げるのは「優れた売春婦」のテクニックなのだという。
特に最近、詐欺の舞台となっているのがネットの結婚相談所。出会い系サイト規制法以降、詐欺師はネットの結婚相談所に流れ、結婚相談所のサイト自体も甘い審査での入会を許可してしまう。また、トラブルが起きても迅速な脱会手続きを取らないところが増え、詐欺の温床化が進み、被害が拡大しているという。そのため、紀藤弁護士は、
「結婚相サイトの規制を早急に強化しなければならない。そうしないと事件は繰り返されていく」
と警鐘を鳴らしている。