声優の神谷明さん(62)が人気アニメ「名探偵コナン」の毛利小五郎役を突然降板、後任に舞台俳優としても活躍している小山力也さん(45)が決まった。神谷さんが降板する理由ははっきりせず、ネットで大騒動になったが、後任が小山さんだとわかると、歓迎ムードが広がっている。
神谷さんの降板は自身のブログで突然明かされた。09年9月18日に書かれたブログには「ファンの皆様にご報告いたします」とし、13年間勤めた毛利役を「解かれた」理由を、
「契約上の問題と、信・義・仁の問題」「ひとえに私の不徳の致すところであります」
とだけ説明した。
ジャック・バウアーの吹き替えで有名になった
「小五郎の声はほかの人ではダメです、台無しです」など、降板は納得いかないとのコメントが、半日で1400以上も殺到。あまりの反響の大きさに神谷さんは20日にブログで、降板の理由を記した。ネットでは神谷さんは声優のギャラなどの待遇向上に尽力しているが、それを「個人的な利益」だけが目的だと言いふらされたことが原因ではないか、という憶測が流れていた。
後任に決まった小山さんは劇団俳優座に所属する役者だが、今や、声優界の重鎮的な存在として人気が高い。最近ではアメリカのテレビドラマ「24 -TWENTY FOUR-」の主演・ジャック・バウアーの吹き替えで一躍有名になった。アニメは攻殻機動隊「S.A.C. 2nd GIG」「はじめの一歩」「うみねこのなく頃に」など多数出演。「コナン」にも何度かゲストで出演している。
「コナン」を制作している読売テレビは小山さんの起用について、オーディションを行った後、
「プロデューサー陣と原作者の青山剛昌先生とが話し合い、満場一致で決定した」
としている。読売テレビの北田修一プロデューサーは小山さんの起用理由について、渋い演技もコミカルな演技も格別であり、毛利というキャラクターは演技の振り幅が広く難しいが、「小山さんは見事に演じられる」とコメントしている。