ミクシィ上で212万人もが登録する人気ゲーム「サンシャイン牧場」。そこで高級肥料などが買える「Kコイン」を購入したが付与されなかった、といったトラブルの報告が相次いでいる。中国の会社が制作・運営しているが、ミクシィでは、「協議してトラブルは解消されたと認識している」と説明している。
「Kコイン100チャージして、ホームに戻るとノンチャージ。問い合わせをしても、なしのつぶてで一切の対応ナシ。ヤバイですよ、ここの課金システムは」
お金払っても「Kコイン」付与されず
千葉県在住のサービス業男性(42)は、ミクシィ上のゲーム「サンシャイン牧場」を楽しむコミュニティで2009年10月26日、こんな不満を訴えた。Kコインは、1つを10円で交換できる。この告白が本当なら、男性は、お金を払ってもKコインを得られず、損をしたことになる。
8月26日に公開されたサンシャイン牧場は、中国のゲームアプリケーション会社Rekoo Mediaの制作・運営で、当初は無料でスタートした。作物や動物を育てて売ることでユーザーのレベルが上がり、得た無料のコインでもっと高級な作物や動物を育てることができる。そして、その面白さが評判となり、開始1か月ほどで100万人を突破し、さらにユーザーを増やしている。現在のユーザー数は、ミクシィ会員の1割強にもなる。
ところが、スタートして半月ほどたった9月15日のことだ。動物を育てる畜産広場に行けるレベルが、いきなり6から15に引き上げられた。しかし、ユーザーへの予告はなく、広場に入れなくなったなどと不満が噴出。これに対し、Rekooは翌日、畜産広場へのレベルを10に引き下げ、同時に畑の上限を25にする対応をした。
これで混乱を一時収めようとしたが、10月21日に課金システムの「Kコインチャージ」を始めると、またトラブルになった。前出のような、支払ったもののKコインが付与されなかった、サーバの不具合かなかなかサイトにつながらない、といった苦情がコミュニティに次々に書き込まれたのだ。
ミクシィ「協議してトラブルは解消」
無料のコインについても、買ったアイテムが突然なくなってしまったといった指摘が相次いでおり、コミュニティの書き込みには、「卵340個かえしてくれよTOT 金取る前に、環境良くしてください」「エラー画面、日本語にしてほしい」といった声があふれている。
こうした混乱もあって、クレジットカードでKコインを買うシステムに対し、個人情報を抜かれているのではといった不安も出ている。
ミクシィの広報IR部は、課金システムのトラブルについて、Rekoo側と協議したことを明らかにした。その結果、Kコインを購入しても付与されないケースや購入システムの脆弱性があることが分かり、Rekooの判断で一時Kコインの提供を停止。その後、トラブルが解消したとして、Rekooが2009年10月23日にKコインの提供を再開した。付与されなかった分は順次対応するとしているが、前出のように、その後も不満の書き込みは続いている。
ミクシィでは、ゲームアプリについてのガイドラインを定めているが、課金のトラブルはガイドライン違反ではないという。Rekoo側に、技術的な脆弱性や言語の違いによる問題が出ていることについては、広報IR部は「弊社でアプリを作っているわけではないので、詳しくは分かりません。サービス提供者に聞いて下さい。確かに、多くの業者にアプリを提供してもらうため参入の敷居を低くしていますが、ガイドラインを定めてトラブルが起きないようにしています」と説明している。
そこで、J-CASTニュースでは、Rekooにゲームサイトの問い合わせフォームから取材を申し込んだ。返答はまだ来ていない。