太陽光発電住宅が急増 続々値下げで月一万戸

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   太陽光発電システムを導入した一戸建ての受注が急増している。家庭用で一般的な3キロワットの発電設備だと、およそ200万円と高額にもかかわらず、前年の実績を大きく上回る勢いだ。国や地方自治体から支給される補助金や、余った電気の買い取り額の引き上げが追い風になった。

   住宅メーカーが値段を一斉に値下げしたことも拍車をかけている。積水ハウスは1キロワットあたり13万円引きで販売したところ、半年間で前年実績を上回った。業界最大規模の一律66万円の値下げに踏み切った大和ハウス工業では、お客の5人に1人が太陽光発電を注文している。値下げ競争が進む一方、メーカーの持ち出しになることもあり、手放しで喜んでいられないようだ。

国から1キロワット7万円の補助金

   太陽光発電システムの設置費用は3キロワットでおよそ200万円が相場だ。国から1キロワットあたり7万円の補助金が支給され、3キロワットの場合は21万円安くなる。補助金の窓口になっている太陽光発電普及拡大センターの広報担当者は、

「新築、既存住宅への設置を合わせた申請件数は、2009年4、5月が月3000~6000件でしたが、7月から毎月1万件を超えています」

といっている。

   09年度の補助金事業の予算は200億5000万円で、8万4000件程度を見込む。

   家庭用太陽光発電の場合、余った電力は電力会社に売り、曇りや雨で発電量が足りない時や夜間は電力会社から購入することができる。11月1日から電力会社の買い取り価格が現行の2倍の1キロワット時48円に引き上げられる。それもあってここ数か月間の設置が目立っている。

   積水ハウスでは太陽光発電システムを1キロワットあたり13万円引きで販売し始めた5月から受注が増加し、7月は600戸を超えた。2~7月累計は2800戸で、08年度(08年2月~09年1月)の2056戸を早くも上回った。このままの勢いなら09年度計画の6000戸も達成しそうだ、と同社はみている。

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