ミニブログサービス「ツイッター(Twitter)」の普及とともにふだんの政治活動の様子をツイッターで発信する政治家が増えているが、そのうちの一人である浅尾慶一郎衆院議員(みんなの党)が「なりすまし投稿」にあうという事件が起こった。同議員のスタッフの説明によると、スタッフの友人が無断で投稿してしまったという。
なりすましがあったのは、2009年10月23日夜から24日未明にかけてとみられ、次のような「つぶやき」が浅尾議員のツイッターアカウント「@asao_keiichiro」から投稿された。
「浅尾のつぶやきではない発言が流れた」
「twitterが話題になるにつれ、たまたまフォロワーが多くなっちった人達がツルんで金儲けに走る。本、セミナーらしきもの、粒谷区。これって結局マスコミと同じ構図で何も新しくない。ネットだけで勝負して欲しいんだな。経済的にも。彼らはネットの可能性を否定してるよ」
ツイッター関連の本を出版したり、セミナーを開催したりしている人を批判する内容だが、それまでの浅尾議員の投稿とは趣が異なるものだった。
24日朝には、同議員のスタッフが問題を把握したようで、
「浅尾のつぶやきではない発言がTLに流れたようです。現在、調査中です。(スタッフ)」
というコメントが浅尾議員のアカウントから投稿された。その約3時間後には、浅尾議員本人のものとみられるコメントも発信された。
「大変なRTをこの後に頂いておりますが、私はもともと、以下の発言をしていないので、機械的な間違いだと思います」
その後、25日未明になって「スタッフより」という名義で、次のような経緯説明のコメントが投稿された(実際の投稿は、文字数制限のため3回に分けられている)。
「(スタッフより)ご報告いたします。アカウントは浅尾本人と、確認用に私が管理しています。昨晩遅く、私が居酒屋でトイレに行っている間に、一緒にいた若い友人が私のiPhoneから勝手にポストしていたことが判明しました。
つぶやきはポスト後すぐに削除されていたため、しばらくの間、私には何が起きたのか全く理解できませんでした。その原因を解明するまでここまで時間がかかってしまい、お騒がせいたしました。申し訳ございません。以後、私のiPhoneから浅尾のアカウントを削除します。
この友人はいつもボトムアップのコミュニケーションを考えている真面目な若者なのですが、私との議論で熱くなってしまったとのことです。今回のことで様々な方々に多大な御迷惑をお掛けしましたこと、深くお詫び申し上げます」
「管理が甘いとの指摘は甘受します」
つまり、浅尾議員のスタッフの友人が、勝手に「なりすましのつぶやき」を投稿していたということだ。このような説明を受け、ツイッター上では、
「なぜスタッフが説明しているのか。びっくりした。本人が説明をしたらいい」
という指摘があった。それに対して、浅尾議員本人とみられる次のような説明がさらにツイッターに投稿された。
「この『スタッフ』は秘書ではなく、全くのボランティアですが、tumblerのアップ等をお願いしている関係で彼もアカウントを持っており、管理が甘いとの指摘は甘受します。一方、直接知らない『若い人』のコメントには賛否両論ある様なので、自身の名前で意見を流す様にスタッフから促しました」