「脱官僚・天下り禁止と矛盾」谷垣氏郵政人事を改めて批判

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   「これまで民主党が言っていた『脱官僚』『天下り禁止』路線と大きく矛盾する」。自民党の谷垣禎一総裁は2009年10月22日の会見で、日本郵政の次期社長人事について改めて批判した。日銀総裁人事で官僚OBの登用を拒んだ民主党が元大蔵事務次官の斎藤次郎氏を起用するのは「理解しにくいことだ」と言葉を強めた。

   谷垣総裁は前日の21日に次期社長の人事が発表された後にも、民主党の矛盾する姿勢を批判するコメントを発しているが、22日の定例会見でも「もう一度、申し上げたい」と日本郵政の人事に言及した。

「これまで国民が求めてきた『官から民へ』の流れに逆行する人事が行われている」

と谷垣総裁は述べながら、民主党の姿勢を批判した。

「民主党はこれまで、日銀総裁人事等で官僚OBの登用は拒否すると言ってきたが、これが一転して、かつて『ミスター大蔵省』といわれた斎藤さんを突然起用した。これは民主党が言っていた『脱官僚』『天下り禁止』という路線と大きく矛盾するのではないか」

大蔵退官後のコース、「かなり『渡り』に近い」

「民主党の姿勢は矛盾している」という谷垣禎一・自民党総裁(写真は2009年10月14日撮影)
「民主党の姿勢は矛盾している」という谷垣禎一・自民党総裁(写真は2009年10月14日撮影)

   官僚が民間企業に天下りしたあと、複数の企業の役員を渡り歩いて退職金を繰り返しもらう「渡り」についても言及。大蔵省を退官後、東京金融先物取引所(現東京金融取引所)のトップに就任し、今度は日本郵政社長に内定した斎藤氏について、

「かなり『渡り』に近い」

と指摘し、これまで「渡り批判」を展開してきた民主党がこのような人事を認めるのは矛盾すると責めた。ただ、斎藤氏の力量の評価については、

「世間の評判からすればおそらく優秀な方なんだろうと思うが、個人的にはほとんど接点がなかったので、わかりません」

と言及を避けた。また、10月20日に閣議決定された郵政民営化見直しの基本方針について、

「ユニバーサルサービスを維持すると言っているが、そういう場合のコスト負担をどうするのか。この問題を議論していけば、必ずそういうところが論点になるだろう」

と鳩山内閣の方針を批判的に検討する姿勢を示した。

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