読売だけが「起用をためらう理由はない」
朝日新聞は、かなりストレートな批判を繰り広げている。「民から官へ、逆流ですか」と題して、政権交代後も
「民間との公平な競争を確保するという民営化の基本原則は守られるべき」
とした上で、
「民間出身の優れた経営者の下で組織を活性化させることが必要条件」
と主張。これに反して官僚出身の斎藤氏が抜擢されたことについて、
「株式会社の形は維持されても、実態は官業へと後退するのではないか、と心配でならない」
と批判している。
他紙との違いが際だつのが、読売新聞だ。「意外な大蔵次官OBの起用」と題して、批判が多い官僚OBの起用については
「適材適所であれば元官僚といえども、起用をためらう理由はない。民主党が人材活用の手法を転換したのなら歓迎である」
とした上で、
「従業員20万人を超す巨大企業を率いるだけに、手腕が問われるのはこれからだろう」
と、表だった批判を避けている。当分は「お手並み拝見」といったところのようだ。