「カエルバッジ」で退庁時間管理
県によると、現在の県職員で知事部局に所属しているのが約8200人。08年度の総残業代は約36億円だった。現在、1人あたりの月平均残業時間は15時間だが、100時間以上残業する部署もあるという。県の総務部の担当者は
「これまでにも、総労働時間短縮のガイドラインを作るなど、様々な取り組みは行っていましたが、あくまで努力目標的な扱いで中々劇的な効果が上がりませんでした。今回はかなり抜本的な改革となります」
と語る。09年度中に始める対策の1つが、「『カエルバッジ』による退庁時間明示」だ。残業する職員は事前に所属長に申請して、カエルのイラストの入った「カエルバッジ」の交付を受け、身につけなければならない。「青ガエル」は19時退庁、「黄ガエル」は20時退庁といったように、色によって退庁時間が区分けされ、バッジがない職員は定時に退庁する。所属ごとにバッジの個数は限定されており、業務の優先順位に応じて交付される。
「人件費削減、コストカットが主眼ではない」とのことで、総残業代をどの程度減らすかという具体的な数字は定めていないが、緊急時を除き10年度内に残業をゼロにするという。
バッジが交付されずに、隠れて残業したり、セキュリティ上禁止されている持ち帰り残業をする職員が出てくる可能性については、
「我々はみな規則を守りますから、そのような職員はいないと思います」
とのことだった。