民主党の小沢一郎幹事長は2009年10月19日、東京・永田町の民主党本部で開かれた定例会見で「記者会見は好きじゃない。やらなきゃいけないから、やっているだけ」と発言した。小沢幹事長の本音発言に、報道陣からは笑いがもれた。
細川政権だった1993年、連立与党の新生党代表幹事だった小沢氏は新聞報道をめぐってマスコミと対立し、「記者会見は義務ではなくサービスだ」と発言したことがある。今回は事務次官会見の禁止などをめぐり、再び政権党の幹事長になった小沢氏とマスコミの間に緊張関係が生じている。
「言葉を曲げてとるから、おかしくなる」と記者に反論
「幹事長はかつて記者会見についてサービスだと言ったことがあるが、いま会見をどのように位置づけているのか?」
10月19日の定例会見で、記者がこう質問すると、小沢幹事長は「そう思いますよ」と認めたうえで、次のように反論した。
「(当時は)サービスという言葉を、君らがヘンチクリンに取ってワーワー騒いだんだ。『公共サービス』と、みんな言うじゃないですか。サービスというのは、奉仕するとかそういう類のことで、別に誰かれにお恵み的にやってやるという意味ではない。公務員は国民に対して一生懸命サービスする義務があるでしょ? 奉仕者だもん。(言葉の意味を)素直にとらなきゃ。曲げてヘンにとるから、おかしくなっちゃうんだよ」
小沢幹事長の答えに対して、記者が「(記者会見を)やりたくない?」とたずねると、
「僕は別に好きじゃないですよ。好きじゃないけれども、やらなきゃいけないからやっているだけ」
と小沢幹事長はあっさり本音を口にした。それを聞いた会場の報道陣からは笑いが起きた。