日帰りのバリエーションが広がっている
ちょっと贅沢な0泊2食プランを提案しているのは、鬼怒川温泉パークホテルズ(栃木県日光市)だ。和室15畳と10畳の広々とした部屋に、露天風呂がついた個室を8時間利用できて、豪華な昼食と夕食付き。料金は1万5000円と高額だが、同タイプの部屋に1泊した場合には3万3600円かかることから、「1泊するのと同じくらいの満足感が得られて料金が半額になる」と好評だ。
利用者は女性同士やカップルが多く、30~40歳代が中心だ。「女性だけでゆっくり泊まりたいけど、子どもと旦那が心配」「翌日は通常通り会社に出勤したい」というお客向けで、始めて1年も経たないが、担当者は「順調にお客が増えている」といっている。
リクルートの旅行情報誌「じゃらん」の広報担当者は、
「温泉に入った後にテラスでスイーツが食べられる日帰りプランや、温泉と宿のサロンでネイルができるものもあり、0泊2食のバリエーションが広がっています。まとまった休みが取れないという人でも1日で十分楽しめると人気のようです」
といっている。
宿泊者が少ない平日限定にすることで、旅館にとって空き室を有効活用できるというメリットがある。不景気で客離れが深刻な旅館を救う新たな一手となりそうだ。