20代女性「年の差婚」が増加 不況が影響「収入安定志向」強まる

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   俳優の石田純一さん(55)とプロゴルファーの東尾理子さん(33)の年の差カップルが婚約を発表して注目を集めているが、東尾さんのように年上の男性と結婚する20、30歳代女性が増えている。不況の影響もあって、同年代の男性よりも収入が安定している年上のほうが魅力があるようだ。

11歳以上の差があるカップルは46%

   会員制の結婚相談所を運営するアルパ(東京都港区)は20歳代から40歳代の女性154人に「結婚に関するアンケート」を行った。女性が結婚相手に求める希望平均年齢は、20歳代女性が9歳上、30歳代が8歳上、40歳代が5歳上となり、若い女性ほど年上を求める傾向にある。

   同社の結婚相談所で結婚したカップルの年齢差(男性のほうが上)を5年前と比較したところ、0~5歳が現在39%(5年前60%)、6~10歳が15%(25%)、11~15歳が38%(13%)、16歳以上が8%(2%)となり、11歳以上の差があるカップルは46%を占めた。

   年の差婚が増えている理由について、同社は、不況の影響で20、30歳代の女性は仕事でキャリアアップするよりも結婚を望むようになっている。その場合、収入が安定している40、50歳代の男性を結婚相手として求めるため、とみている。調査は2009年7月31日~8月4日に実施し、9月30日に発表した。

   業界最大級の会員数を誇る結婚相談所、オーネットでも、年の差カップが増えている。男性のほうが11歳(以上)上のカップルは2000年が全体の2.1%だったが、08年は4.4%と微増した。広報担当者は、

「昔から女性が結婚相手に求めているのは経済力で、その点は同年代よりも年上の男性のほうが期待できます。ただ、昔は同年代同士の結婚がほとんどだったので年の差婚が成立しにくかったのですが、今は40歳代の男性の独身者が多く、それが最近になって年の差カップルが増えている理由です。また近頃の40歳代は見た目が若々しく、若い女性が結婚相手として見ることができるようになったんだと思います」

といっている。

「ジェネレーションギャップ開いていくばかり」

   芸能界でも年の差カップルは多く、最近は石田純一さん(55)と東尾理子さん(33)が婚約したほか、お笑い芸人の松本人志さん(46)が20歳下の一般女性と結婚した。うまくいっているカップルもいるが、年の差婚には問題もあるようだ。

   女性の利用者が多い投稿サイト「発言小町」に、「25歳年の差結婚10年目ですが、ブルーです」というトピックスが09年6月10日に立てられた。書き込んだのは36歳の専業主婦で、小学生の子どもが2人いる。夫は60歳を超えたが健康で、仕事もしている。一見、問題はなさそうだが、「ジェネレーションギャップは埋まるどころか、開いていくばかり」「親子ほどの年齢差からくる問題点を感じ 将来の不安がある」などと悩みを綴っている。

   50件以上のコメントが寄せられ、夫が10歳上という女性も何人かいる。年の差婚を後悔しているという女性もいて、その理由は加齢による夫の見た目、体力の衰えが不満だというものが多い。夫が15歳上の女性は、50歳代後半になった夫の顔、体型が「じいさま」のようで、「なんで結婚してしまったのだろう」と今更ながら悔やんでいる。

   夫に資産がある場合を除いて、経済面での不安も深刻だ。13歳上の夫がもうすぐ定年を迎えるという女性は、

「初老の主人と小学生の子供を抱え、これから一家をどう支えるのか、と暗澹(あんたん)たる思いでいっぱいです」

と打ち明けている。

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