知事に「お前の考えていることはおかしい」
さらに、メールの最後には、知事からのメールの「何があっても給料が保障される組織は恐ろしいです」とのくだりを引用し、
「こんな感覚を持つ人が知事であることの方が私は恐ろしい」
と、再び知事を罵倒した。この約7時間後、知事は女性職員に対して
「まず、上司に対する物言いを考えること。私は、あなたの上司です。その非常識さを改めること。これはトップとして厳重に注意します。あなたの言い分があるのであれば、知事室に来るように。聞きましょう」
と、メールで「警告」。このメールに対しても女性職員は反発し、
「こんなにたくさんメールが送りつけられること自体、私には未知の経験で、恐怖に感じています」
「知事室にお呼びとあらば、公務をどけてでもお邪魔いたします」
などと返信。さすがに知事も堪忍袋の緒が切れた様子で、人事担当者に
「彼女の仕事自身も、知事の指揮命令権の中に入っていることすら認識になさそうです。知事と職員の関係から、きちんと説かなければならないようです」
などして、処分を検討するように指示。職員と直属の上司を、府の内規に基づく「厳重注意」にした。
知事の怒りは、処分を明らかにした10月8日の囲み取材の場でも爆発。
「一般常識を逸脱している」
「これはありえない」
などとまくしたて、記者に対して
「どうなんですかね。こんなもんなんですか?『愚痴はブログで言ってください』とか社長に言うことは。言えます?『メールを読むのは時間のムダだ』って(社長に)言えます?」
などと問いかけた。また、
「もっとひどいのも、いっぱいあるんですよ」
と切り出すと、記者からは苦笑いが漏れていた。
「『お前』というのも頻繁にあります。『お前』って、社長とかに言えますかね?『お前の考えていることはおかしい』って」
今回処分された職員は反省しているというが、「『お前』メール」を送信する職員は100人程度いるとのことで、知事の怒りが収まることは当分はなさそうだ。