金価格が過去最高 日本の店頭でも「売り」やや増加

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円高で国内価格はじんわり上昇

   一方、国内の小売価格は10月8日現在で、前日比5円高のグラム3148円。海外の流れを受けて、上昇傾向にある。

   こうした中で、「いまが売るチャンス」と考える人は少なくない。なにしろ、たとえば08年12月に購入した人でも、現在の価格は800円程度上昇している。一たん売って、利益を確保してから再度投資のタイミングをうかがう、といった考えもうなずける。

   田中貴金属工業が展開する「GINZA TANAKA」には、ニューヨークで最高値を更新したという情報を聞きつけたお客が、金を売りに訪れた。同社によると、「小売価格が3000円弱くらいだと、売り買いがほぼ拮抗するんですが、3000円を超してくるとやや売りが優勢になってきます」と話す。

   ただ、国内の金価格が海外市場のような右肩上がりを続けていくとは限らない。最近1か月の小売価格の推移をみると、最高値は9月8日の3159円だった。高値水準ではあるが、急上昇というほどではない。

   その原因は「円高」にある。金の価格はドル建てで換算される。そのため国内価格で円換算すると、海外で上昇した価格の分が円高によって相殺される格好になってしまうわけだ。

   鳩山政権の発足以降、「円高ドル安」傾向が続いているだけに、国内の金価格がニューヨークのような勢いにはない。じんわり上昇するなかで、売るタイミングを計ることになりそうだ。

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