2016年夏のオリンピック開催国はブラジル・リオデジャネイロに決定した。しかし、ネット上ではとくべつ騒ぎにはならず、ツイッターでは「来なくてよかった」「個人的にはホッとした」といった冷ややかな書き込みが目立った。
「やっぱ都民があれだけ盛り上がらなかったら」
オリンピック開催国が決定したのは日本時間10月3日、午前2時頃のことだった。コペンハーゲン(デンマーク)で行われた国際オリンピック委員会総会では、立候補都市のシカゴ、東京、リオデジャネイロ、マドリードの順にプレゼンテーションが終わると、投票にうつった。投票では、過半数を獲得する都市が出るまで、最下位が落選する方式で行われた。東京はシカゴについで、2回目での落選が決まった。
開催国決定の瞬間は、ミニブログ「ツイッター(Twitter)」にも書き込みが殺到した。この決定に、「東京オリンピックないのかー。残念」「東京五輪ダメだったんだね」「今さらだけど、東京五輪観たかったな」といった書き込みもあったが、反対に、「オリンピック東京に来なくてよかったとか思ってる不届きものは私だけでしょーか」「交通の混乱や治安の悪化などが心配だったので個人的にはホッとした」「やっぱ都民があれだけ盛り上がらなかったら東京ではないだろな」「東京がオリンピック落選してよかった」などと冷めた書き込みも目立った。
ちなみに、アルファブロガーとして知られる小飼弾さんもブログで、リオ開催が決まったことに対し、「オリンピックというのは、途上国が発展の途上でやるべきものだ」とした上で、「日本はもうやるな、とまでは言わないけど、東京はもうやるなとは言っておく」と書き込んでいる。
2ちゃんねるでは「祭り」にもならず
ネット掲示板「2ちゃんねる」でも、「五輪」に関するスレッドは多いものでも7本。スレッドが数十本、勢いよく乱立していく「祭り」状態には発展することはなく比較的、関心が薄かったようだ。
もっとも、東京オリンピックの招致をめぐっては、招致委員会が09年1月に発表した世論調査によると、全国で70.2%、都内では68.6%という支持率だった。だが、国際オリンピック委員会が09年2月に行った世論調査では56%で4か国中、最下位だったとも報じられている。五輪招致に対する関心の低さはずっと続いているようだ。