米ドルの「弱さ」に注目
基本的に投資家は「米ドル安」に注目している。それもあって、「くりっく365」の9月の売買動向でも、「ユーロ・米ドル」の売買高は前月比で米ドル円を上回る、53.6%も増えた。
ひまわり証券も、「豪ドル・米ドル」「ユーロ・米ドル」「英ポンド・米ドル」などの取引が伸びる傾向にあるという。
半面、円が際立って強いわけではないので、他の通貨とのペア取引数量は伸び悩み。「くりっく365」でみると、「豪ドル円」は8月と比べて18.5%減、「ユーロ円」は11.1%減、「英ポンド円」も8.8%減と軒並み減少した。
そのため、「くりっく365」全体の売買高は、8月と比べて1.8%しか増えなかった。
2009年10月2日の米ドル円は89円37~40銭で推移している。今後の展開について、NTTスマートトレードの工藤隆氏は「鳩山政権は円高容認の姿勢ですから、しばらく介入はあり得ないとみられ、円高圧力は続くでしょう。しかし、日本の国内指標から円売り材料が出てきた場合、短期的に反発するリスクを抱えていると思われます」とみている。