「若返りをはかりたい」 楠田枝里子降板理由は本当か

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   テレビ不況もあってか、番組から大物キャスターらが続々降板となっている。ついに「世界まる見え!」名物司会者の楠田枝里子さん(57)も、同じ憂き目にあった。「若返りをはかりたい」と言われたというのだが…。

番組サイトでは、「あなたは偉大だ」

楠田枝里子さん卒業に触れた番組サイト
楠田枝里子さん卒業に触れた番組サイト
「楠田枝里子 あなたは偉大だ」

   19年もの長きにわたって放送され続けている日本テレビ系の人気バラエティ番組「世界まる見え!テレビ特捜部」。その番組サイトで、2009年9月28日放送内容を紹介するバックナンバーに、こう記されている。司会者の楠田さんが番組を「卒業」した日だ。

   サイトでは、楠田さんが番組内で遭遇した「事件」について振り返っている。出演者の所ジョージさんが幽霊人形よりむしろ化粧が取れた楠田さんの形相に驚いたこと、ワラビーの糞が高価な衣装に付いてもしっかりと司会を務めたこと…などなど。

   そんな楠田さんを、「自由奔放なたけしと所を上手く、そして時には強引にでもコントロールし、最先端の流行を取り入れたオシャレな衣装で視聴者のみならず出演者をも魅了」と表現。19年間、無欠席で司会を務めたとして、「あなたは偉大だ!」と3度も繰り返している。

   ところがだ。皮肉なことに、そんな楠田さんが突然、番組から降板させられることになった。09年7月14日になって、東京スポーツが「楠田枝里子 降板へ」とスクープ。なんでも、広告不況のしわ寄せから、ギャラの引き下げを提案したが、楠田さんが「ノー」と返事したというのだ。

   楠田さんも、自らのブログで7月22日、9月いっぱいで降板する事実を認めた。ただ、ギャラ引き下げ拒否については、明確に否定。なんと、プロデューサーから「若返りをはかりたいから」と説明があったというのだ。この説明について、楠田さんは、「正直、とても傷つきました。トシをとったら女性はもう要らないということなのでしょうか」と不信感をぶつけている。

広告不況による経費削減指令との見方も

   楠田枝里子さんは、降板がよほど悔しかったらしく、ブログでその思いをつづっている。「この春から不運なことの連続で、私もうイヤんなっちゃってるんですけれど」(2009年7月24日)、「傷心の私」(8月12日)とこぼし、授賞式の司会を務めたという9月17日には、「あ~~、私はホント、根っから司会の仕事が好きなんだわあ」と明かしている。「世界まる見え!」を卒業した9月28日には、フジの出演番組が始まったそうで、ブログでうれしそうに報告していた。

   テレビ番組では、楠田さんに限らず、9月末にタレントが続々降板している。日テレでは、女優の菊川怜さん(31)が7年間キャスターをした「真相報道バンキシャ!」を27日で卒業。また、他局のフジテレビでも、滝川クリステルさん(31)が25日、同様に7年間務めた「ニュースJAPAN」のキャスターを降りている。いずれも、後任には局アナが就いている。

   日テレの総合広報部では、楠田さんや菊川さんの降板について、「通常の番組改編の一環です」とのみ説明。楠田さんの若返りについては、「特に申し上げることはありません。その必要がないからです」と答えている。フジの広報部では、局アナ活用による経費削減と一部で報じられたことについて、「ギャラの関係では一切ありません」。そのうえで、「本人が新しいことに挑戦したいというので、希望を汲んで改編期に交代することにしました」としている。

   とはいえ、大手芸能プロ筋の見方は別だ。ある幹部は、いずれも背景には広告不況による経費削減指令があるとみる。

「日テレは、制作費で100億円を、フジは、20億円をカットするとしています。これは異常な数字ですよ。高額ギャラのキャスターらは全部切っていく方針と聞いています。『世界まる見え!』の若返りは、名物番組なので多少はあると思いますが、表向きの理由でしょう。滝川クリステルの件は、本人が言い出したとは思えませんね。うまく話を持っていったのだと思います。ギャラ下げは覚悟しなければならず、ナレーションなど別の仕事にも目を向けて、幅を広げていくしかないと考えています」
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