広告不況による経費削減指令との見方も
楠田枝里子さんは、降板がよほど悔しかったらしく、ブログでその思いをつづっている。「この春から不運なことの連続で、私もうイヤんなっちゃってるんですけれど」(2009年7月24日)、「傷心の私」(8月12日)とこぼし、授賞式の司会を務めたという9月17日には、「あ~~、私はホント、根っから司会の仕事が好きなんだわあ」と明かしている。「世界まる見え!」を卒業した9月28日には、フジの出演番組が始まったそうで、ブログでうれしそうに報告していた。
テレビ番組では、楠田さんに限らず、9月末にタレントが続々降板している。日テレでは、女優の菊川怜さん(31)が7年間キャスターをした「真相報道バンキシャ!」を27日で卒業。また、他局のフジテレビでも、滝川クリステルさん(31)が25日、同様に7年間務めた「ニュースJAPAN」のキャスターを降りている。いずれも、後任には局アナが就いている。
日テレの総合広報部では、楠田さんや菊川さんの降板について、「通常の番組改編の一環です」とのみ説明。楠田さんの若返りについては、「特に申し上げることはありません。その必要がないからです」と答えている。フジの広報部では、局アナ活用による経費削減と一部で報じられたことについて、「ギャラの関係では一切ありません」。そのうえで、「本人が新しいことに挑戦したいというので、希望を汲んで改編期に交代することにしました」としている。
とはいえ、大手芸能プロ筋の見方は別だ。ある幹部は、いずれも背景には広告不況による経費削減指令があるとみる。
「日テレは、制作費で100億円を、フジは、20億円をカットするとしています。これは異常な数字ですよ。高額ギャラのキャスターらは全部切っていく方針と聞いています。『世界まる見え!』の若返りは、名物番組なので多少はあると思いますが、表向きの理由でしょう。滝川クリステルの件は、本人が言い出したとは思えませんね。うまく話を持っていったのだと思います。ギャラ下げは覚悟しなければならず、ナレーションなど別の仕事にも目を向けて、幅を広げていくしかないと考えています」