フリーやネット記者が参加する「歴史的な日」 外相記者会見のオープン化が実現

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   これまで一部のメディアだけに限定されていた閣僚会見の扉が少し開いた。岡田克也外相は2009年9月29日、記者会見のオープン化を実行に移した。外務省の会見室にはフリー記者やネットメディアも含めた多数の記者がつめかけ、熱気に包まれた。

「今日から記者会見をすべてのメディアに公開する」

会見ではフリーの記者からもたくさんの質問が飛んだ
会見ではフリーの記者からもたくさんの質問が飛んだ

   オープン化されて最初の大臣会見が開かれた9月29日の夕方。外務省3階の会見室には約80人の記者・カメラマンが押しかけ、用意された席に座れない者も出るほどだった。そのうち、記者クラブの加盟社以外のフリーランスやネットメディアの記者は約20人。なかには、会見をネットで生中継しようというニコニコ動画のスタッフたちもいた。

   岡田外相にとっては約1週間にわたり米国や中国を訪問した直後の定例会見だったが、メインテーマは「大臣会見の開放」だった。会見開放の基本的な方針について説明しながら、岡田外相は、

「今日から大臣・副大臣の記者会見をすべてのメディアに公開することにしたい」

と宣言した。

   岡田外相が記者会見のオープン化を発表したのは9月18日。外務省の記者クラブに所属していないメディアにも会見を開放したのにあわせて、会見の時間は閣議直後の午前から午後へ、場所は国会・首相官邸から外務省へと変更された。その後、従来通りの会見を求める記者クラブとの間で文書のやりとりがあったが、「クラブから記者会見の開放そのものについての明確な見解は示されなかった」として、会見開放を実現させた。

   岡田外相によると、記者クラブからは

「開放するということに関しては、意見の一致を見ることができなかった。引き続き、加盟社や上位組織の話し合いを見守りながら、検討していくこととする」

という形で、会見開放に賛同していない旨の回答があったという。しかし、「従来のやり方を続けるとそれ以外の記者の取材の機会を奪うことにもなりかねず、国民の知る権利にも関わる」ということで、

「こういうふうに判断したということをご了解いただきたい」

と述べた。

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