迷走する「中小企業返済猶予」法案 鳩山首相「公約」していた!

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   中小企業の借入金の返済に、猶予期間を設ける「モラトリアム法案」を巡り、連立与党のスタンスに食い違いが生じている。亀井静香金融・郵政担当相は「選挙前から合意している話だ」と主張するが、鳩山由起夫首相は「モラトリアムまでは合意してない」としている。しかし、選挙戦中、首相が演説で「元本返済を猶予する法案を検討したい」と述べていることが分かり、波紋を広げている。

亀井氏「反対するなら更迭すればいい」

   返済猶予制度の中身ははっきりしていないが、中小企業向け融資や住宅ローンについて、金利分を払えば、元金支払いは3年程度猶予するという内容だとされている。「モラトリアム」「平成の徳政令」と呼ばれ、銀行業界が強く反発している。亀井氏は以前から制度化に積極的だったが、連立政権内からも反対する声が出ている。しかし、2009年9月27日放送のテレビ朝日系「サンデープロジェクト」で「(反対だとすれば)鳩山総理が私を更迭すればいい」とし、「できっこないでしょ。だって、選挙の前から合意してるんだから」と断言した。

   これに対し、鳩山首相は9月28日、「中小企業の多くの方々が資金繰りで困っているのは実態として正しい見方だ」としながらも、「(連立与党で)モラトリアムまでは合意してない」と発言。亀井氏の説明と食い違いを見せた。

   3党の連立政権合意書には「中小業に対する『貸し渋り・貸しはがし防止法』を成立させ、貸付債務の返済期限の延長、貸し付け条件の変更を可能とする」と記されている。

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