無料化実施なら打撃はさらに大きく、路線バスへの影響も必至
今回の減便などで、西鉄は年間約3000万円の経費削減を図る計画だ。また、9月のシルバーウイーク期間中、高速バス料金を最大38%値下げして顧客を呼び込むなど、さまざまな工夫を重ね、なんとか収益を改善させようと必死だ。しかしうまく改善しなければ、減便対象が福岡都市圏だけでなく、より広範な地域の路線バスに広がる可能性もある。さらに「減便だけでなく、地方の一般路線バスの廃止も検討せざるを得ない」(関係者)との声も聞こえる。
今はまだ限定的な高速道路割引制度。民主党が掲げる「原則無料化」が現実になれば、高速バスが受ける打撃はさらに大きく、路線バスへの影響も必至だ。「地方では路線バスが高齢者らの生活の一部になっているケースも多い。住民の生活を脅かす政策は何の意味もない」(関係者)との声も高まっている。