前原誠司国交相は2009年9月26日、熊本県の川辺川ダム建設予定地を視察した際、ダム建設中止後も水没予定地住民に補償措置を行うための新法を、翌10年の通常国会に提出する考えを明らかにした。現行では公共事業を中止した際に、補償を裏付ける規定が整っていないため。当面は中止が表明されている川辺川ダムと八ッ場ダム(群馬県)に適用すると見られている。
また前原国交相は27日午前、テレビ朝日の討論番組「サンデープロジェクト」に出演し、八ッ場ダム建設中止の決意が固いことを強調した。「地元のみなさんには申し訳ないと思う」と述べながらも、国全体の公共事業の見直しという大きな視点から建設を中止すべきだと説いた。
司会の田原総一朗さんが、事業を推進してきた国交省官僚の抵抗が予想されることを指摘して、「八ッ場ダム、やっぱりやりますということはない?」とたずねたが、前原国交相は「ありません」ときっぱり答えた。