火葬だけする「直葬」が増加 不況、核家族、価値観多様化が背景

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本人からの問い合わせも多い

   葬式サービス「フラワリーフューネラル」を行っている日比谷花壇も、2009年6月から火葬場でのお別れプランを設けている。

「数年前から、直葬のプランがないかというお問い合わせをいただくようになり、立ち上げました。いまでは葬儀全体の問い合わせのうち3割が直葬についてで、問い合わせ件数は増加傾向にあります。ご本人からの問い合わせも多く、家族に(費用面など)面倒をかけたくないと選ばれる方もいらっしゃいます。また、首都圏で無宗教の葬儀が増えていることも直葬の増加に関係していると思います」(広報担当者)

   葬儀は故人を送るだけでなく、遺族にとっても気持ちに整理をつけるという大事な儀式だ。人によっては火葬のみは物足りなさを感じる。

   そこで同社では火葬の前に「おくりばなの儀」を行うプランを設けている。専属のフローリストが棺にバラや胡蝶蘭の花を敷き詰めた後に、家族が顔の周りに花を添え、故人をあたたかく見送るという儀式だ。おくりばなの儀、寝台車または霊柩車(10kmまで)、桐製棺、収骨容器、火葬利用料などをセットにして、費用は34万3610円。

「葬式に対する価値観や考え方が多様化しているなか、今後も直葬の需要は増えるのではないかと思います。お客さまのいろんなご要望に合う提案をしていきたいです」

と広報担当者は話している。

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