「記者会見のオープン化ができなければ、霞が関改革はできない」
鳩山首相が選挙前に公言していた首相会見のオープン化がなぜ実現しないのか。田原さんが
「(記者クラブに所属する)新聞やテレビの既得権益を持った連中が反対しているわけ?」
とたずねると、上杉さんは、
「何十年も、官邸会見はノーチェックで記者クラブが報じてきた。記者クラブの既得権益の問題ではなく、むしろ霞が関の問題」
と、報道をコントロールしたい官僚組織の意向が働いているという見解を示し、
「記者会見オープンという一歩の改革さえもできないなら、霞が関改革はできない」
と訴えた。
このようなやり取りに対して、出演していた民主党議員たちの発言は歯切れが悪い。大塚耕平・参院議員(内閣府副大臣)は、会見オープン化が実現しなかった理由について、
「記者クラブと官邸との申し合わせを変えるに至ってない。本当に変えることができるか、鳩山さんが帰ったら検討することになるが、簡単ではないと思います」
と答えた。
一方、元民主党代表の岡田克也外相はひとあし先に会見のオープン化を決めた。その外務省で副大臣を務める福山哲郎・参院議員に対して、田原さんが
「官邸会見も開いていくのか?」
とずばり聞くと、福山議員は
「官邸は、これから官房が記者クラブと何度かやり取りしながら対応していくと思います」
とかわそうとした。しかし、さらに田原さんが
「やっぱり開いていくのかね?」
とたたみかけると、
「そりゃ、開いていく方向だと思います」
と回答した。