トヨタ・富士重共同車とホンダ「CR-Z」この時代に小型スポーツカー復活できるのか

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   コンパクトカー、ミニバン、軽自動車、そしてハイブリッド車(HV)。近年の国内市場の売れ筋はこうしたカテゴリーの車種によって占められてきた。それに比べて1990年代まで一定の存在感を示してきたスポーツカー、スポーティーカーの影は薄い。車を生活の道具とみなす人が増え、環境規制のハードルも高まるなかにあって、手頃な価格で買えて走りを楽しめる小型スポーツカーの復活は可能なのだろうか。

往年のスポーツクーペ「CR-X」を彷彿とさせる

   トヨタ自動車とホンダは次世代小型スポーツの市販化に向けて準備を進めている。ホンダの「CR-Z」は2010年、トヨタと富士重工業の共同プロジェクトによる「小型FRスポーツ車」は2011年末頃の発売を予定している。いずれも2008年秋からの世界同時不況を機に、プロジェクトを継続するか中断するかの判断が求められた。それを乗り越え、存続が決まった。それだけライトスポーツカーの復活を両社が重視している現れと見ることができる。

   「CR-Z」は2009年2月に発売し低価格HVの市場を開いた「インサイト」と同じ1モーターのHVユニットを搭載する3ドアクーペで、組み合わせるエンジンはインサイトの1.3リットルに対し1.5リットルと一回り大きい排気量が用意される。世界的に評価された往年のスポーツクーペ「CR-X」を彷彿とさせる新型車でHVスポーツという新たな世界の提示を狙っている。

   駆動方式はフロントエンジン・フロントドライブ(FF)。ボディータイプの制約により販売規模が限られることや、エンジンサイズのアップで「インサイト」より高価になるのは確実だ。車の出来とともにどのように市場にアピールしていくかがポイントになりそうだ。

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